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レーザー安全コンサルティング


レーザーの専門家がお客様のレーザー安全を総合的に支援いたします。
レーザー漏れ光測定についてはこのページ中ほどやや下の「測定サービス」を御覧下さい。


お客様の秘密を守ります

当然ではありますが弊社ではお客様の秘密を守ります。
詳しくはお客様の秘密についてを御覧下さい。
安心して御相談、御依頼下さい。


この様なお客様におすすめです

三田技研のレーザー安全コンサルティングは次の様なお客様におすすめいたします。
・ 労働安全衛生(EHS, HSE)の担当者様
・ 品質保証の担当者様
・ レーザーを使用する現場の安全担当者様
・ レーザー装置の設計者様
・ レーザー光学系を組立・調整される方


このサービスをおすすめしたい具体例
例えば以下の場合にこのサービスをおすすめいたします。
・ 製造現場にレーザー加工機を導入したがレーザーの安全対策で悩んでいる。
・ 自社工場など海外でレーザーの安全対策を行ないたい(英語での対応も含む)。
・ レーザー加工機を製造しているがカバーの設計を簡略化できないか検討したい、
   また製品の安全検査をより確実に行ないたい。
・ 自社製のレーザー製品の安全性を海外の顧客へアピールしたい。
・ 実験室にレーザー光学系を構築し、光路は日々作り変えている(改良している)が
   安全もその都度確認したい。


背景

なぜ「レーザー安全」なのでしょうか?
その理由を以下に御説明します。

事故の件数、統計データはない(?)
レーザーによって眼に損傷を受けてしまう事故は
日本国内で毎年何件くらい起きているのでしょうか?
以下はこのページの筆者が独自に調べた内容と個人的な見解であり
正しくない部分があるかもしれませんので参考程度に受け止めて頂ければと思います。
レーザーによる眼の損傷について事例の紹介やリストを見かけることはありますが
その中に筆者が把握している後述の事例は含まれていない様でした。
また、厚生労働省では統計をとっていないとのことです。
従って冒頭の問いに対する正式なデータは存在しないと思われますが
そのかわりに以下のデータと考察を御紹介します。
厚生労働省は「業務上疾病発生状況等調査」という統計データを公表しており、
ここでは業種別、疾病別の業務上疾病発生状況が分かります。
厚生労働省によるとレーザーによる眼の損傷はそのなかの
「有害光線による疾病」に含まれているとのことです。
2005年から2014年までの10年間でこの「有害光線による疾病」についてまとめてみると

製造業
建設業
運輸
交通業
農林
水産業
商業・
金融・
広告業
接客・
娯楽業
その他
合計
2014
1
1
1




3
2013
6

1
1

1

9
2012
4
1




1
6
2011
2




1

3
2010
6



2


8
2009
7




1
1
9
2008
4
1


1
1

7
2007
5
2


1

1
9
2006
5


1



6
2005
5



1
1

7
平均
4.5
0.5
0.2
0.2
0.5
0.5
0.3
6.7
となります(単位は人)。
この数字は翌年3月末までに厚生労働省で把握したものでかつ休業4日以上のものです。
上記の10年間について平均をとると年に1人以上報告されている業種は4.5名の製造業のみです。
ここでは製造業でない業種においては有害光線は
レーザーでないものがほとんどであると仮定してみます。
これはあくまでも様々な条件を含む数字ですが次の増減を行なうと
日本国内でレーザーにより眼の損傷を受けた人の実際の数に近くなると思われます。
日本国内でレーザーにより眼の損傷を受けた人の数(年あたり。2005年から2014年の平均)
= 4.5
- レーザーでない有害光線(例えば溶接や滅菌の紫外線)による疾病の数
- レーザーによるが皮膚等の眼ではない部位の疾病の数
+ 製造業でない他の業種において起きた疾病の数
+ 4日以上は休業していない(ビームによる怪我は片眼の場合が多い)疾病の数
+ 被ばく後に長い期間が経ってから発症する疾病(紫外レーザーによる白内障等?)の数
+ 学生(賃金を得て労働していない)の疾病の数
+ 労働基準監督署に報告されなかった、経営者(労働者でない)の疾病の数
+ 労災隠し(これは違法)により労働基準監督署に報告されなかった疾病の数
+ 業務外のプライベートで起きた(レーザーポインターで遊んで怪我をした子供等)疾病の数

筆者の周囲
このページの筆者と面識のある方のなかでは3名(レーザー機器のメーカー
及びユーザー。日本国外を含む。)もの方がレーザー光によって
視野の一部が永久に欠損する眼の損傷を受けてしまっているそうです。
これらの3件の事故は筆者が偶然に知り得た情報であり、
眼に障害を負われた方は実際にはもっと多くいらっしゃるのかも知れません。
レーザーによる眼の損傷は外見からは分かりにくいですし、
事故について本人や周囲の人が積極的に語るケースは少ないと想像します。
筆者の知る範囲に限れば、強力なレーザー光を扱う仕事に10年以上従事したら
その中の 0.1~1 %の人が眼に深刻な障害を負っているかもしれません。
この数字は推定ではありますが大き過ぎます。

厚生労働省の要綱
厚生労働省のレー ザー光線による障害防止対策要綱は労働者の障害防止を目的とし、
労働者をレーザー業務に常時従事させる事業者はこれに従うことになります。


レーザー光の危険性

レーザー光は火災ややけど等の被害をもたらすこともありますが
御想像のとおり眼に深刻な損傷を起こすことがあります。
この損傷は一般的には上記の火災ややけどよりも弱い出力でも引き起こされ、
また障害が残る可能性も高いためにレーザー光の眼に対する
安全については充分な対策が必要です。
このレーザー安全コンサルティングにおいても眼の安全をおもに想定しています。

レーザー光で眼に損傷
レーザー光によって以下の様な損傷が眼に起こりえます。
波長(nm) 損傷し易い部位 特徴
180~315 角膜 後で痛みも
315~400 水晶体 後で痛みも
400~780 網膜 比較的回避し易 い
780~1400 水晶体、網膜 比較的失明し易い
1400~3000 角膜、前房、水晶体
3000~106 角膜
※JIS C 6802 : 2014 ( こちら で検索して閲覧できます)の附属書Dより


レーザー安全コンサルティングの内容

レーザー安全においては様々な要因に適切に対応する必要があります。
弊社では以下のサービスやものを提供することで
お客様のレーザー総合的に支援いたします。
日本国内や日本語に限らず、海外や英語での対応も可能です。
費用の目安についてはpricelist_20160125.pdf (87kB、カタログ)を御覧下さい。

目的
現場の担当者様と安全の責任者様の適切な安全対策を支援することにより
レーザー光による事故、特に大切な眼が損傷してしまう事故の
リスクを減らすことがこのレーザー安全コンサルティングの目的です。

総合的なコンサルティング
お客様の課題や御要望にあわせて総合的なコンサルティングを提供いたします。

測定サービス
安全の為には実際に測る事が大切です。
お客様の御要望にあわせて被ばく放出の測定を行ないます。
「被ばく放出」とはJISにおける用語であり、ここではレーザー装置のカバーからの
レーザーの漏れ光や開放系におけるワークによるレーザーの散乱光や反射光のことです。
この測定はJISやIECにおけるクラス1のAEL(基準値のこと)との比較を前提としております。
例えばレーザー加工機を設置した製造現場の安全確認の一環として、
もしくはお客様が開発されたレーザー装置の安全検査の一部として御利用頂けます。
基本的な流れは以下になります。
1. 電子メールや電話にてお打ち合わせ(契約面と技術面)
2. 御見積書を作成
3. 御注文
4. お客様のもとに伺い、お打ち合わせ(1~2時間)
5. 4に続いて現場で測定作業(1~4時間)
6. 報告書(英文可能)を作成して後日提出
7. 御請求
8. 御支払

測定ツールの提供
測定を行なうためのツール、レーザーリークテスター の販売も行ないます。
また、有償レンタルも可能です。

ハードウエアの安全対策
お客様のレーザー設置環境の安全やレーザー装置の安全を向上させる為に弊社では
光学系、カバー類、セーフティインタロックの設計や改良について具体的に提案いたします。
必要な場合は切削加工、精密板金、溶接についての設計や外注手配まで対応可能です。

ハードウエアの提供
以下については弊社の製品も提案可能です。
・ レーザー光学系の保護きょう体(セミオーダー。小・中)
・ ビーム伝送路の保護(セミオーダー。パイプ及びミラーマウントのカバー)
・ 手動シャッター(セミオーダー)
ビームダンパー(ビーム終端器)
・ セーフティインタロックのインターフェース回路

クラス1への改造や改良の支援
お客様が使用されるレーザー装置をお客様にてクラス4からクラス1へと改造される場合や
お客様が製造されるレーザー製品をクラス4からクラス1へと改良される場合等に
被ばく放出以外についてもクラス1の要件をすべて満たせる様にコンサルティングします。

クラス1の総合的な確認
お客様が使用されるレーザー装置やお客様が製造されるレーザー製品が
クラス1であることの総合的な確認を行ないます。
被ばく放出の実際の測定に加えて被ばく放出以外の要件についてもすべて確認します。
JISやIECの記載に沿った形式の点検リストを弊社にて作成して使用するので
これらの規格に精通されていないお客様でも規格票と比較することで
弊社の点検内容の正当性を確認しやすい利点もあります。

レーザー安全についての講習
レーザー安全についてお客様のニーズにあわせて以下の内容で講習を提供いたします。
・ レーザー光の危険性
・ 現場の担当者様への注意事項
・ 関連する規格と法令関連
・ JIS C 6802( こちらで 検索して閲覧できます)
・ IEC 60825-1
・ クラス1の利点
・ クラス1である為の要件
・ AEL(被ばく放出限界)の計算
・ 被ばく放出の測定光学系
・ 被ばく放出の測定方法
・ その他
※参考として、クラス4のNd:YAGレーザーを使う上での技術的な注意事項について
資料 lasersafety_20160201.pdf(135kB) をダウンロード できます。


担当者の経歴(レーザー安全関連)

このレーザー安全コンサルティングの担当者はレーザーに関する物理学を学び、
現場での作業及びユーザーへのトレーニングの実績が豊富にあります。
従って理論と現場のどちらにおいてもお客様のお役に立つ支援を御期待頂けます。

2015年
産業技術総合研究所計量標準総合センター(NMIJ)
光放射計測クラブ会合
招待講演「レーザ安全のJIS規格と漏れ光測定」

2014年
月刊OPTRONICS 2014年12月号の特別企画レーザー製品の手引き
原稿執筆「レーザー安全とJIS規格」

2014年
光産業技術振興協会多元技術融合光プロセス研究会研究交流会
話題提供「レーザ安全とJIS規格」

2005年~現在
三田技研有限会社を設立、以下の業務を行なっている。
・ レーザー光学系(特注・試作)の設計と製作
・ レーザー関連カタログ製品の設計と製作
・ レーザーの技術コンサルティング
・ レーザー機器の修理や改造

2001年
レーザ機器取扱技術者試験(第一種)に合格

1999年~2005年
ビーエムインダストリーズ株式会社
(現タレスジャパン株式会社のレーザー部門)に入社
レーザーの据付調整、メンテナンス、修理、
ユーザーへのトレーニングを担当する。

学生時代
電磁気学の数値計算、レーザードップラーの実験を行なう。
工学修士(システム量子工学)
工学修士に近い学位(フランス。実時間情報処理)


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